JGC修行は今どう変わった?LSP時代の始め方と費用

「JGC修行」という言葉は今も使われますが、2024年以降は中身が変わりました。 1年間でFLY ONポイント(FOP。搭乗のたびに貯まる、年間ステイタス判定用のポイント)を集中的に貯めて JGC(JALグローバルクラブ。JALの上級会員組織)に入る方法は、現在の入会ルートでは使えません。 今のJGC入会条件は、JGC Three Starの1,500LSP到達と、CLUB-Aカード以上のJALカード保有です。

JGCへの道は「1年で飛びまくる」だけではなくなりました。急ぐか、費用を抑えるかを先に決める話です。

今から始めるJGC修行は、「1年で取り切る修行」ではなく、Life Statusポイント(LSP)を毎年どう積み上げるかという話になります。 LSPは生涯積み上げ型で失効しないので、焦って高い航空券を買い集めるより、 毎年の搭乗・決済・固定費サービスをどう組み合わせるかを考えるほうが実利があります。 この記事では、搭乗だけで狙うと何回・いくらかかるのかをまず出したうえで、現実的な組み合わせ方を整理します。 旧制度からの変更の流れは LSP制度の変更履歴 にまとめています。

2024年に、修行の前提そのものが変わった

FOP時代のJGC修行には期限がありました。1年間で規定のFLY ONポイントに届かなければ、 その年に積んだ分は翌年に持ち越せません。だから「1年で乗り切る」しかなく、 修行という言葉には短期集中の意味がありました。 LSP制ではこの期限が消えています(→ LSPとFOPの違い)。

期限が消えた結果、JGCへの道は2本になりました。従来型の集中搭乗と、数年かけて生活の中で貯める非修行型です。 どちらもゴールは同じ1,500LSPで、違うのは費用と年数の配分だけです。 修行を否定する話ではありません。急ぎたい人には搭乗が最短で、それは今も変わりません。

2つのルートを費用と年数で比べる

同じ1,500LSPに、2本のルートでどう届くかを並べます。想定モデルとして、国内線の片道運賃を8,000円、 カード決済はSMPありで特約店2割としています。

ルートやり方年間LSP到達年数年あたりの航空券代航空券代の総額
従来型(集中搭乗)年100搭乗に寄せる
月8往復ペース。休みの使い方が変わる
500LSP3年800,000円約2,400,000円
従来型(集中搭乗)年50搭乗に寄せる
月2往復ペース。出張が多い人なら届く範囲
250LSP6年400,000円約2,400,000円
従来型(集中搭乗)年20搭乗+固定費4契約
搭乗を主役にしつつ、土台も置く
148LSP10年1ヶ月160,000円約1,620,000円
非修行型(生活で貯める)固定費4契約+カード月10万円
今の支払い先を替えるだけ。搭乗ゼロ
84LSP17年10ヶ月——
非修行型(生活で貯める)固定費4契約のみ
Wellness・でんき・光・モバイルで年48LSP
48LSP31年3ヶ月——

年間LSPと到達年数は 到達シミュレーター と同じ計算式(国内線1搭乗5LSP、 JALカード400マイルで1LSP、固定費サービスは各年12LSP)で算出しています。 運賃は変動するため、航空券代は片道8,000円とした場合の想定モデルです。 実額は路線・時期・運賃種別で大きく動きます。

この表でいちばん大事なのは、従来型は年数を縮めても総額が減らないことです。 国内線は1搭乗5LSPの固定なので、3年で取ろうと6年で取ろうと必要な搭乗回数は300搭乗のまま。 年100搭乗に寄せて年数を半分にしても、払う航空券代の合計は変わりません。集中搭乗が買っているのは「時間の短縮」であって、割安さではありません。

一方の非修行型は、年数は伸びますが追加の現金支出がほぼゼロです。 すでに払っている電気代・通信費・買い物の支払い先を替えるだけだからです。 固定費だけでどこまで行けるかは 固定費だけでJGCに届くか、 カード決済だけの場合は 月10万円の決済だけでJGCまで何年か に、 それぞれ単独で試算があります。

中間が現実的実際には両極ではなく、その間に落ち着く人が多いはずです。 出張や帰省で年に何回か飛ぶ人なら 年4回帰省する人のJGC到達年数、 搭乗をまったく見込まないなら 搭乗ゼロでJGCに到達できるか が近い条件です。 年間ペースから年数だけを引きたいときは 1,500LSPまでの年数早見表 が早いです。

夫婦や家族で狙うなら、誰に寄せるかで年数が変わります。 搭乗LSPは本人にしか付かず、決済は家族カードで1人にまとめられるためです。 判断の軸は 夫婦でJGCを目指すなら、どちらを本会員にするか と家族カードで貯めたLSPは誰のものか に分けて書いています。 入会時に必要なカード条件は CLUB-AとCLUB-Aゴールドの比較、 到達後の手続きは JGC入会の3条件チェックリスト です。

国内線は1搭乗5LSP。運賃が安いほど単価が下がる

国内線は1搭乗で5LSPです。運賃や距離ではなく、搭乗回数で積み上がります。 だから安い運賃で回数を稼ぐほど効率がよくなります。

片道運賃獲得LSP1LSPあたり
6,000円5LSP1,200円
8,000円5LSP1,600円
10,000円5LSP2,000円
15,000円5LSP3,000円
20,000円5LSP4,000円

単価だけ見れば、国内線搭乗はLSPをまとめて増やしやすい手段です。 ただし航空券代のほかに、空港までの交通費、現地の宿泊費、そして時間が要ります。 その全部を足したものが実際の単価です。

国際線は距離で決まる。往復1回の単価はこう変わる

国際線は1,000区間マイルごとに5LSPで、1,000マイルに届かない端数は次回に繰り越されます。 近距離は国内線より単価が高く、東南アジアやハワイまで飛ぶと国内線の高い運賃と同じ水準に収まります。 東京発の往復で比べるとこうなります。

往復路線往復の区間マイル獲得LSP往復運賃の目安1LSPあたり
東京 〜 ソウル(金浦/仁川)1,5165LSP60,000円〜80,000円12,000円〜16,000円
東京 〜 台北(松山/桃園)2,66010LSP70,000円〜110,000円7,000円〜11,000円
東京 〜 バンコク(スワンナプーム)5,73825LSP100,000円〜130,000円4,000円〜5,200円
東京 〜 シンガポール(チャンギ)6,62430LSP100,000円〜160,000円3,300円〜5,300円
東京 〜 ホノルル(ホノルル)7,66235LSP150,000円〜200,000円4,300円〜5,700円
(比較)国内線 片道6,000円〜20,000円—5LSP上の表の片道運賃1,200円〜4,000円

運賃はエコノミー、セール除く、燃油・諸税込みの2026年8月時点の検索目安。路線別のLSPは 国際線の路線別早見表 にあります。

国際線は搭乗だけで狙う手段ではなく、暮らしとカードで作った土台に、旅行や出張のついでに足すものです。 自分の路線と回数で年数を出すなら 到達シミュレーター で試せます。

搭乗だけで1,500LSPを取ると、300搭乗・180万円から

JGC Three Starの1,500LSPを、国内線搭乗だけで取る場合を計算します。 1搭乗5LSPなので、必要な搭乗回数は300搭乗です。

片道運賃必要搭乗回数航空券代の総額
6,000円300搭乗1,800,000円
8,000円300搭乗2,400,000円
10,000円300搭乗3,000,000円
15,000円300搭乗4,500,000円
20,000円300搭乗6,000,000円

この表を見れば、搭乗だけで1,500LSPを取るのが現実的でないことは分かります。 しかも300搭乗ぶんの空港移動、待ち時間、宿泊、食事、欠航時の組み直しがここに乗ります。 搭乗に寄せるにしても、カード決済や固定費サービスと組み合わせるのが前提になります。

2倍キャンペーン期間なら単価は半分になる

LSPの2倍キャンペーン期間に搭乗を寄せられれば、同じ航空券代でも1LSPあたりの単価は半分になります。 国内線1搭乗が通常5LSPのところ、2倍なら10LSPになるためです。

片道運賃通常時の1LSP単価2倍時の1LSP単価
6,000円1,200円600円
8,000円1,600円800円
10,000円2,000円1,000円
15,000円3,000円1,500円
20,000円4,000円2,000円

ただしキャンペーンには毎回条件があります。 エントリー、対象期間、予約日、対象外路線、上限を確認せずに計画すると、想定どおりに積算(=加算)されません。 最新の条件は 2倍キャンペーンの条件、 今月中に期限が来るものは 今月のLSPカレンダー で確認してください。

2026年の2倍キャンペーンでは、宮古-多良間線が途中から対象外になりました。 効率がよすぎる手段は、利用が集中すると後から塞がれることがあります。 1つの手段に寄せすぎないのが安全です。

現実的なのは、固定費サービスとの組み合わせ

搭乗だけなら300搭乗。 現実的には、固定費サービスとJALカード決済で毎年のLSPを底上げして、そこに搭乗を足します。

組み合わせ年間LSPの目安見方
JAL Wellness & Travel12LSP月1LSPの固定積み上げ
JAL Payカードチャージ12LSP期間限定の条件あり
JAL NEOBANKプレミアム最大20LSP資金拘束を含めて判断する
JALでんき・光・ガス・モバイル(各1契約)各12LSP今の料金との差額で見る
国内線10搭乗50LSP出張や帰省がある人向け
国内線20搭乗100LSP修行寄りの計画

固定費サービスは、生活に合えば強い手段です。 すでに払っている電気代や通信費をJAL系に付け替えるだけなら、追加の負担はほぼありません。 一方で、LSPのためだけに料金の高い契約へ乗り換えると実質単価は悪化します。 LSP単価そのものではなく、今払っている額との差額で見たほうが判断を間違えません。 手段ごとの単価は 1LSP単価の横断比較 にまとめています。

JALカード決済は「特約店=LSP対象」ではない

JALカード決済で貯まるショッピングマイルはLSP換算の対象で、基準はJALカード2,000マイルで5LSPです。 つまり1LSPには400マイル必要で、SMP(ショッピングマイル・プレミアム。加入すると100円=1マイルになる有料オプション) ありなら約40,000円の決済で1LSPという計算になります。

特約店はマイルが原則2倍(店により異なる場合あり)で、その分LSPも増えます。 ただし、JALカード特約店であることと、LSP対象の提携先であることは別です。 当サイトの実測では、JALの提携先4,895件のうち LSP対象は283件(5.8%)でした。JALカード特約店バッジが付いているのにLSP対象外の提携先も3,324件あります。

この違いは JMB提携店・JALカード特約店・JAL Pay加盟店の違い で分解しています。 LSP対象店だけを探すなら LSP対象の提携先一覧 が早いです。 特約店の考え方そのものは JALカード特約店とLSP にまとめました。

年間LSP別に見た到達年数

1,500LSPは生涯累計です。 年間でどれだけ積むかが、そのまま到達年数になります。

年間LSP1,500LSPまで見方
50LSP30年固定費の最小構成4契約(年48LSP)だとこの水準
75LSP20年年数は長いが、負担は抑えやすい
100LSP15年固定費+年に数回の搭乗
150LSP10年搭乗と決済をまとめて意識する水準
200LSP7.5年修行寄りの計画
300LSP5年年間の負担はかなり大きい

毎年100LSPでも15年かかります。短期で焦って取り切るものではない、というのがこの表の読み方です。

自分の搭乗回数と決済額を入れて年数を出すなら 到達シミュレーター が使えます。

前泊・後泊まで入れて単価を計算する

搭乗回数を増やすと、航空券だけでなく宿泊も必要になります。 朝早い便に乗るための前泊、折り返し後の後泊、地方空港を使うときの現地宿泊などです。 航空券代だけで計算すると安く見えても、宿泊費を入れると1LSP単価は上がります。

内容総額獲得LSP1LSPあたり
8,000円の国内線2搭乗16,000円10LSP1,600円
上記+宿泊8,000円24,000円10LSP2,400円
上記+宿泊12,000円28,000円10LSP2,800円

どのみち宿を取るなら、LSP対象の予約サイトを経由すると100マイルで1LSPが上乗せされます。 100円=1マイルの宿なら8,000円で80マイル、約0.8LSPです。 経由の条件、対象プラン、キャンセル時の扱いはサイトごとに違うので、 対象の提携先は LSP対象の提携先一覧 で確認できます。

LSPを貯めながら宿を取る

旅行予約はLSP積算対象のサイトがいくつかあります。 同じ宿を取るなら、対象のサイトを経由するほうがLSPの面では有利です。

※ 「予約する」は広告(アフィリエイト)リンクです。

まとめ

次に読む

よくある質問

JGC修行とは何ですか?
JGC(JALグローバルクラブ)の入会資格を取るために、短期間に集中して飛行機に乗ることを指す通称です。2023年までは1年間のFLY ONポイントで判定されていたため、「1年で乗り切る」意味がはっきりしていました。2024年のLife Statusポイント(LSP)制への移行後は、生涯累計1,500LSPとCLUB-Aカード以上の保有が条件になり、期限が消えました。いまは「短期集中で飛ぶ」だけでなく「数年かけて生活で貯める」もJGCへの正規ルートです。
JGCまで何回飛べばいいですか?
国内線は運賃や距離に関係なく1搭乗5LSPなので、搭乗だけで1,500LSPを取るなら300搭乗です。固定費サービスやJALカード決済を併用すれば、必要な搭乗回数はその分だけ減ります。年48LSPぶんの固定費4契約とカード決済を土台に置くと、搭乗は年に数回でも成立します。
修行しないとJGCには入れませんか?
入れます。LSPは失効しないので、年間のペースが小さくても積み上がり続けます。固定費サービスとJALカード決済だけでも到達は可能で、そのぶん年数は長くなります。短期で取りたいなら搭乗、費用を抑えたいなら年数、というトレードオフです。
今でも1年でJGCを取る修行はできますか?
旧来のFLY ONポイント修行でJGC入会資格を取る方法は、2024年以降の入会ルートでは使えません。現在はJGC Three Starの1,500LSP到達と、CLUB-Aカード以上のJALカード保有が条件です。LSPは生涯積み上げ型で失効しないので、何年かけても構いません。
国内線だけでJGCを狙うと何回乗る必要がありますか?
国内線は1搭乗5LSPなので、1,500LSPには300搭乗が必要です。片道8,000円で計算すると航空券代だけで240万円になります。これに空港までの交通費や宿泊費が加わります。
2倍キャンペーンだけで一気に取れますか?
対象期間中の搭乗は効率が上がりますが、キャンペーンには対象期間・エントリー・上限・対象外条件があります。2026年には宮古-多良間線が途中から対象外になった例もあり、キャンペーン前提の計画にはリスクがあります。
飛行機にあまり乗らない人はどうすればよいですか?
固定費サービスとJALカード決済を中心に考えるほうが現実的です。短期達成には向きませんが、生活の中で無理なく積み上がります。
JALカード特約店ならLSPも貯まりますか?
特約店で得たショッピングマイルはLSP換算の対象になりますが、「JALカード特約店であること」と「LSP対象の提携先であること」は別です。当サイトの実測では、特約店バッジが付いているのにLSP対象外の提携先が多数あります。

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