JGC修行を今から始めるなら
「JGC修行」という言葉は今も使われますが、2024年以降は中身が変わりました。 1年間でFLY ONポイント(FOP。搭乗のたびに貯まる、年間ステイタス判定用のポイント)を集中的に貯めて JGC(JALグローバルクラブ。JALの上級会員組織)に入る方法は、現在の入会ルートでは使えません。 今のJGC入会条件は、JGC Three Starの1,500LSP到達と、CLUB-Aカード以上のJALカード保有です。
先に結論
- 搭乗だけで1,500LSPを取るには300搭乗・航空券代だけで180万〜600万円かかる
- 現実解は「固定費サービスで年50LSPの土台を作り、搭乗とカード決済で上乗せ」
- LSPは失効しないので、年間LSPを決めれば到達年数が決まる。年100LSPなら15年
今から始めるJGC修行は、「1年で取り切る修行」ではなく、 Life Statusポイント(LSP)を毎年どう積み上げるかという話になります。 この記事では、搭乗だけで狙うと何回・いくらかかるのかをまず出したうえで、現実的な組み合わせ方を整理します。
昔の修行と今の修行は別物
以前のJGC修行は、1年間の搭乗実績で上級会員資格を取り、その資格を使ってJGCに入会する流れでした。 短期集中で国内線や国際線に乗り、FLY ONポイントを積み上げる考え方です。
現在の基準はLSPです。LSPは生涯積み上げ型で、毎年リセットされません。1,500LSPも、1年で達成する前提の数字ではありません。
この違いは小さくありません。短期で一気に取る設計ではなくなったため、 焦って高い航空券を買い集めるより、毎年の搭乗・決済・固定費サービスをどう組み合わせるかを考えるほうが実利があります。 制度変更の流れは LSP制度の変更履歴 にまとめています。
国内線は1搭乗5LSP。運賃が安いほど単価が下がる
国内線は1搭乗で5LSPです。運賃や距離ではなく、搭乗回数で積み上がります。 だから安い運賃で回数を稼ぐほど効率がよくなります。
| 片道運賃 | 獲得LSP | 1LSPあたり |
|---|---|---|
| 6,000円 | 5LSP | 1,200円 |
| 8,000円 | 5LSP | 1,600円 |
| 10,000円 | 5LSP | 2,000円 |
| 15,000円 | 5LSP | 3,000円 |
| 20,000円 | 5LSP | 4,000円 |
単価だけ見れば、国内線搭乗はLSPをまとめて増やしやすい手段です。 ただし航空券代のほかに、空港までの交通費、現地の宿泊費、そして時間が要ります。 その全部を足したものが実際の単価です。
搭乗だけで1,500LSPを取ると、300搭乗・180万円から
JGC Three Starの1,500LSPを、国内線搭乗だけで取る場合を計算します。 1搭乗5LSPなので、必要な搭乗回数は300搭乗です。
| 片道運賃 | 必要搭乗回数 | 航空券代の総額 |
|---|---|---|
| 6,000円 | 300搭乗 | 1,800,000円 |
| 8,000円 | 300搭乗 | 2,400,000円 |
| 10,000円 | 300搭乗 | 3,000,000円 |
| 15,000円 | 300搭乗 | 4,500,000円 |
| 20,000円 | 300搭乗 | 6,000,000円 |
この表を見れば、搭乗だけで1,500LSPを取るのが現実的でないことは分かります。 しかも300搭乗ぶんの空港移動、待ち時間、宿泊、食事、欠航時の組み直しがここに乗ります。 搭乗に寄せるにしても、カード決済や固定費サービスと組み合わせるのが前提になります。
2倍キャンペーン期間なら単価は半分になる
LSPの2倍キャンペーン期間に搭乗を寄せられれば、同じ航空券代でも1LSPあたりの単価は半分になります。 国内線1搭乗が通常5LSPのところ、2倍なら10LSPになるためです。
| 片道運賃 | 通常時の1LSP単価 | 2倍時の1LSP単価 |
|---|---|---|
| 6,000円 | 1,200円 | 600円 |
| 8,000円 | 1,600円 | 800円 |
| 10,000円 | 2,000円 | 1,000円 |
| 15,000円 | 3,000円 | 1,500円 |
| 20,000円 | 4,000円 | 2,000円 |
ただしキャンペーンには毎回条件があります。 エントリー、対象期間、予約日、対象外路線、上限を確認せずに計画すると、想定どおりに積算(=加算)されません。 最新の条件は 2倍キャンペーンの条件 で確認してください。
効率だけを追うと、制度変更でひっくり返る
LSPは制度開始以降、対象サービスの追加や条件変更が続いています。 改善もありますが、終了や対象外化もあります。 特に短距離路線やキャンペーンを使った極端に効率のよい方法は、条件変更の対象になりやすいと考えたほうがよいです。
これは「やめておけ」という話ではありません。 計画に余白を持たせる、1つの手段に依存しすぎない、改定を確認する、というだけの話です。 変更履歴は LSP制度の変更履歴 にまとめています。
現実的なのは、固定費サービスとの組み合わせ
搭乗だけなら300搭乗。 現実的には、固定費サービスとJALカード決済で毎年のLSPを底上げして、そこに搭乗を足します。
| 組み合わせ | 年間LSPの目安 | 見方 |
|---|---|---|
| JAL Wellness & Travel | 12LSP | 月1LSPの固定積み上げ |
| JAL Payカードチャージ | 12LSP | 期間限定の条件あり |
| JAL NEOBANKプレミアム | 最大20LSP | 資金拘束を含めて判断する |
| JALでんき・光・ガス・モバイル(各1契約) | 各12LSP | 今の料金との差額で見る |
| 国内線10搭乗 | 50LSP | 出張や帰省がある人向け |
| 国内線20搭乗 | 100LSP | 修行寄りの計画 |
固定費サービスは、生活に合えば強い手段です。 すでに払っている電気代や通信費をJAL系に付け替えるだけなら、追加の負担はほぼありません。 一方で、LSPのためだけに料金の高い契約へ乗り換えると実質単価は悪化します。 LSP単価そのものではなく、今払っている額との差額で見たほうが判断を間違えません。 手段ごとの単価は 1LSP単価の横断比較 にまとめています。
JALカード決済は「特約店=LSP対象」ではない
JALカード決済で貯まるショッピングマイルはLSP換算の対象で、基準はJALカード2,000マイルで5LSPです。 つまり1LSPには400マイル必要で、SMP(ショッピングマイル・プレミアム。加入すると100円=1マイルになる有料オプション) ありなら約40,000円の決済で1LSPという計算になります。
ただし特約店の扱いには注意が要ります。特約店は一律2倍とは限らず、規約上は特約店ごとに定められた数を乗じる形です。 さらに、JALカード特約店であることと、LSP対象の提携先であることは別です。 当サイトの実測では、JALの提携先4,895件のうち LSP対象は283件(5.8%)でした。JALカード特約店バッジが付いているのにLSP対象外の提携先も3,324件あります。
この違いは JMB提携店・JALカード特約店・JAL Pay加盟店の違い で分解しています。 LSP対象店だけを探すなら LSP対象の提携先一覧 が早いです。 特約店の考え方そのものは JALカード特約店とLSP にまとめました。
年間LSP別に見た到達年数
1,500LSPは生涯累計です。 年間でどれだけ積むかが、そのまま到達年数になります。
| 年間LSP | 1,500LSPまで | 見方 |
|---|---|---|
| 50LSP | 30年 | 固定費サービス中心だとこの水準になりやすい |
| 75LSP | 20年 | 年数は長いが、負担は抑えやすい |
| 100LSP | 15年 | 固定費+年に数回の搭乗 |
| 150LSP | 10年 | 搭乗と決済をまとめて意識する水準 |
| 200LSP | 7.5年 | 修行寄りの計画 |
| 300LSP | 5年 | 年間の負担はかなり大きい |
毎年100LSPでも15年かかります。 ただしLSPは生涯型なので、途中で失効する前提ではありません。 短期で焦って取り切るものではない、というのがこの表の読み方です。
自分の搭乗回数と決済額を入れて年数を出すなら 到達シミュレーター が使えます。
向いている人・向いていない人
向いている人
飛行機に定期的に乗る人、出張や帰省でJALを使う人、旅行の計画をある程度まとめられる人には向いています。 国内線は1搭乗5LSPなので、年10搭乗で50LSP、年20搭乗で100LSPです。 ここに固定費サービスとカード決済を足すと、年間LSPは作りやすくなります。
向いていない人
飛行機にあまり乗らない人が、JGCのためだけに航空券を大量に買うのは負担が大きすぎます。 この場合は固定費サービスとJALカード決済を中心に考えるほうが現実的です。 年間LSPは小さくなりますが、生活の中で無理なく積み上がります。
LSPは生涯型で、短期で取り切る必要はありません。 数年で達成しようとして費用と時間を大きく使うより、10年単位で自然に積むほうが合う人も多いはずです。
前泊・後泊まで入れて単価を計算する
搭乗回数を増やすと、航空券だけでなく宿泊も必要になります。 朝早い便に乗るための前泊、折り返し後の後泊、地方空港を使うときの現地宿泊などです。 航空券代だけで計算すると安く見えても、宿泊費を入れると1LSP単価は上がります。
| 内容 | 総額 | 獲得LSP | 1LSPあたり |
|---|---|---|---|
| 8,000円の国内線2搭乗 | 16,000円 | 10LSP | 1,600円 |
| 上記+宿泊8,000円 | 24,000円 | 10LSP | 2,400円 |
| 上記+宿泊12,000円 | 28,000円 | 10LSP | 2,800円 |
どのみち宿を取るなら、LSP対象の予約サイトを経由するかどうかで積み上がり方が変わります。 ただし経由の条件、対象プラン、積算タイミング、キャンセル時の扱いはサイトごとに違います。 対象の提携先は LSP対象の提携先一覧 で確認できます。
LSPを貯めながら宿を取る
旅行予約はLSP積算対象のサイトがいくつかあります。 同じ宿を取るなら、対象のサイトを経由するほうがLSPの面では有利です。
- 予約するLSP積算対象。宿を取りながらLSPも積める(1LSPあたり約80,000円)
- 予約するLSP積算対象。同じくLSPが積める(1LSPあたり約100,000円)
- 予約するLSP積算対象。旅先のアクティビティで積む(1LSPあたり約40,000円)
- 予約するLSP積算対象。JR東日本の国内ツアー(1LSPあたり約40,000円)
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まとめ
今からJGC修行を始めるなら、昔のような1年集中型ではなく、LSPを生涯で積み上げる計画として考えます。 国内線搭乗は1搭乗5LSPで分かりやすく、安い運賃や2倍キャンペーンを使えれば効率は上がります。 ただし搭乗だけで1,500LSPを取るには300搭乗が必要で、費用も時間も大きくなります。
現実的には、固定費サービス、JALカード決済、LSP対象提携先、必要な旅行時の搭乗を組み合わせます。 LSPは失効前提の短期ポイントではありません。 急いで取り切るより、毎年どれだけ無理なく積めるかを先に決めるほうが続きます。
よくある質問
- 今でも1年でJGCを取る修行はできますか?
- 旧来のFLY ONポイント修行でJGC入会資格を取る方法は、2024年以降の入会ルートでは使えません。現在はJGC Three Starの1,500LSP到達と、CLUB-Aカード以上のJALカード保有が条件です。LSPは生涯積み上げ型なので、1年で取り切ることを前提にした制度ではありません。
- 国内線だけでJGCを狙うと何回乗る必要がありますか?
- 国内線は1搭乗5LSPなので、1,500LSPには300搭乗が必要です。片道8,000円で計算すると航空券代だけで240万円になります。これに空港までの交通費や宿泊費が加わります。
- 2倍キャンペーンだけで一気に取れますか?
- 対象期間中の搭乗は効率が上がりますが、キャンペーンには対象期間・エントリー・上限・対象外条件があります。2026年には宮古-多良間線が途中から対象外になった例もあり、キャンペーン前提の計画にはリスクがあります。
- 飛行機にあまり乗らない人はどうすればよいですか?
- 固定費サービスとJALカード決済を中心に考えるほうが現実的です。短期達成には向きませんが、LSPは生涯積み上げ型で失効しないため、無理に搭乗回数を増やす必要はありません。
- JALカード特約店ならLSPも貯まりますか?
- 特約店で得たショッピングマイルはLSP換算の対象になりますが、「JALカード特約店であること」と「LSP対象の提携先であること」は別です。当サイトの実測では、特約店バッジが付いているのにLSP対象外の提携先が多数あります。
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